皆さんこんにちは!
今更かよ、というツッコミが聞こえてきそうですが、2018年6月3日に大阪で開催されたキングオブフィジーク クラシックボディビル選手権に出場し、171cm以下級・総合優勝の2冠を達成することができました。
ずっとブログの更新をサボっていたせいで2019年になってしまいましたが、いかにして大会で優勝するための作戦を立て実行していったのか振り返っていこうと思います。
クラシックボディビルとは?
クラシックボディビルとはjbbfが主催するボディビル大会のカテゴリーの一つで、身長別に階級が分けられており、選手の身長に応じて体重制限が変わるのが大きな特徴です。
- 162cm以下級:身長(cm)-100
- 165cm以下級:身長(cm)-100+1kg
- 168cm以下級:身長(cm)-100+2kg
- 171cm以下級:身長(cm)-100+3kg
- 175cm以下級:身長(cm)-100+4kg
- 180cm以下級:身長(cm)-100+5kg
- 180cm超級:身長(cm)-100+5kg
僕は身長170cmなので階級は171cm以下級、体重制限は73kg ですね。
体重別選手権との違い
体重別の大会との違いは、骨格に対して付けられる筋肉量が限られているため同じような体格の選手同士で競うことになるということです。
例えば体重別の70kg以下級の場合、身長は関係ありませんから体重が70kg以下ならどんな身長でも出場でき、身長160cmであまり絞れていないけどめちゃくちゃデカい選手と身長180cmで細いけど全身皮一枚まで絞れている選手が並ぶなんてことが起きます。
対してクラシックボディビルの場合3-5cm刻みで階級が分けられており、身長に応じて制限体重も変わるため体重別選手権と比べて近い体格の選手同士で競うことになります。
絞りの甘さを筋肉量でカバーするには限界があるので、体重別の大会と比べて絞り(体脂肪の少なさ)の重要性が高いと言えます。
大会の開催時期
競技の特徴と合わせて考慮しておきたいのが開催時期です。
ボディビルの大会シーズンは例年5月~10月で、キングオブフィジークは6月3日というシーズン初めに開催されるとのことでした。その後7~9月に都道府県の無差別・体重別選手権が開催されるというのが2018年のおおざっぱな流れでした。
自分の選手としての特徴
最後に考えないといけないのが自分の特徴です。自分の弱み・強みを理解していないと戦略が練れないので徹底的に自己分析しました。なんか就活みたいですね (笑)
- 強み
プロポーションが良い
ウエストが細い
ハムストリング・殿筋が大きい
- 弱み
全体的に筋肉量が少ない
絞れていないとハムストリング・殿筋は弱点になる
ウエストや頭の大きさ、足の長さなどプロポーションには自信がありましたがとにかく筋肉量(バルク)不足が決定的な弱点なのは過去2年の大会経験から明らかでした。
優勝するための戦略
これら3点を踏まえて、優勝するための課題はただ一つ
全身皮一枚まで絞り切る
というものでした。めちゃくちゃシンプル(笑)
絞るしかないと思った3つの理由
- そもそもバルクでは勝てない
一番の理由はこれです。
2017年のキングオブフィジーク、愛知県クラシックに出場して感じたのが上位陣の圧倒的なデカさで、1年や2年では到底この差は埋まらないと理解していました。もちろん2017年のオフシーズンにかなりバルクアップした実感はあったもののナチュラルで付けられる筋肉量は多くないですし、周りの選手も同じように大きくなっていることを考えると、まだまだバルクで勝負できるレベルではないと判断しました。
- シーズン初期の大会である
シーズン序盤の大会であるため、1-3か月後に都道府県選手権を控えた選手たちが出場してきます。そのため絞り切れていない選手が多いのではないかと予想し、周りが甘さを残す中僕だけバキバキに絞れていればかなり目立つため優勝する確率も高くなるのではと考えました。
- ハムストリング・殿筋が本当に強みになるのか確認したい
これは優勝するためにというよりは今後の方向性を決めるためですね。
いわゆる「ハムケツ」の大きさには自信がありましたが、絞り切らない状態でステージに上がると甘さが目立ってしまい、かえって評価が下がってしまうように前年の大会で感じました。
ハムケツにカットが出るくらい絞ってもサイズが残るのか、絞り切ってステージに上がった際の印象はどうなのか確認できれば次年度以降の戦い方が見えてくるのでは、と思ったんですね。
減量ビフォーアフター
とにかく絞り切る!という決意で減量しなんとか優勝できたわけですが、2017/11/1~2018/6/3の7ヶ月間で80kg→64.5kgと15kg以上の減量となりました。
制限体重まで8kg以上も余裕があるので同階級でも筋肉量は少なかったと思います。
ちなみに僕の階級で2位だった選手は71kg 台で直接見ても明らかにデカかったです。正直負けたと思いました(笑)。同階級で7kg ほど離れた選手に勝てたのは自信になりましたし、ハムケツが強みになるのも分かったので非常に収穫の多い大会でした。
この大会で学んだこと
- 気合いがあれば誰でも絞れる

元々絞れやすい体質だから絞り切れたんじゃないの?
と思う方もいると思います。ですがビフォー写真を見てもらえばぼくが太りやすい体質なのは分かってもらえると思います。その証拠に食欲が爆発し、大会後1週間で64.5㎏→76㎏までリバウンドしました(笑)。そんな体質でも正しい食事管理とトレーニングで絞り切ることができると分かったのは今後の財産になりました。
それまで一度も絞り切れたことがなく、ハムケツはおろか四頭筋のカットも出たことがなかったので本当に絞り切れるのか半信半疑でしたが案外ちゃんと仕上がってびっくりしましたね(笑)。
ただし減量終盤は非常に辛かったです。70㎏ぐらいで腹筋に血管がバリバリ走るぐらいのコンディションにはなっていたのですが、そこから四頭筋のカットが出るまで2㎏、更にお尻のカットが出るまで3㎏の追い込みは体力的にも精神的にもかなりハードでした。そこで妥協せずやり抜けたことは大きな自信になりました。
- コンディション次第で自分より大きな選手にも勝てる

体重は関係ない。大事なのはステージでの見た目だ
などと一流ボディビルダーの方は言いますが、実際に自分がそれを体験したのは大きな学びですね。絞り切った選手がいかにステージで迫力ある体に見えるか。細かいカットは雑誌などの写真ではなかなか写らないので実際に大会に足を運んでみないと分からないかもしれませんね。
肉眼で、それも審査員席のようなステージに近い距離で見ると想像以上に凄みを感じると思います。それでも7㎏近く重い選手に勝てるとは思いませんでしたけどね(笑)。きちんと仕上げることの大切さを実感した大会でした。
絞り切るために食事やトレーニングで気をつけたこと、工夫したことも近いうちに書こうと思っていますのでお楽しみに!
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